錦江湾! リミット1段切り替え!

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20日土曜日、長島でひどい目に合いながらも、とっても楽しく潜った次の日、いよいよ、ナイトロックスを準備して、錦江湾に行ってまいりました。

復帰後、これまでのダイビングは、最大水深10mほどの浅場をゆっくり潜り、問題ない事も十分わかってきたので、いよいよリミットを徐々に上げて潜ることにしました。

この日は、海案内のお客様でしたら一度は会ったことがあると思う海案内非常勤サポートダイバー、ミーコに助けを借りてのダイビングです。ミーコとは、実に8年ぶりのダイビングです。
今は鹿児島大学水産学部で働いているのですが、事故当時はJICAでケニアに行っており、帰国後も僕が病床にあり一緒に潜る事は出来ずじまいでした。
昨年再びJICAの仕事でカリブ海の島国セントルシアに旅立ち、1年を経てつい先日帰国したので、彼女に助けを借りて潜ることにしました。
彼女には長く、ダイビングのアシスタントをしてもらっていたので、全幅の信頼がおけます。
彼女のサポートで、いよいよ錦江湾の深淵を覗きに行ってきました。

深淵を覗くと言っても、水深のリミットは、16m。文字通り、深淵を「覗きに」行くだけですよ(笑)

行ったのは、桜島の南に浮かぶ沖小島のとあるポイント。
午後からのダイビングとはいえ、ボートから覗き込んでも、海底が綺麗に見える、素晴らしい透明度です。

エントリーしてアンカーをチェックした後、ゆっくりと浅い砂地をいくつかの根を巡りながら、3の根を目指します。
熱帯のセントルシアから帰国したばかりのミーコは、「寒いーー!」のシグナルを送ってきましたが、昨日ひどい目にあった後の僕は「あったかーーい!」でしたよ。
水温は16℃程で、長島と比べるととても温かいです。

砂地には、無数のダテハゼ、そしてたっくさん!のネジリンボウたち。
ネジリンボウたちは、水温の低いこの時期は、なかなか神経質で近寄らせてくれませんが、ゆっくり側に寄って眺めていると全身を見せてくれます。

そして、目指す3の根へ。以前は、かご漁のロープで痛めつけられていた浅い方にあるオドリカラマツが、やけに生き生きとしています。
いつもここでかご漁をされていた老漁師さん夫妻は、もうここでの漁をやめられたのでしょうか・・。
根元の太さは直径15cm強、枝ぶりも高さ1.5m、幅1.8m程もあります。
枝の間にはクダゴンベにサラサゴンべ、ミナミゴンべのゴンべシリーズに、無数のクロホシイシモチの幼魚とスカシテンジクダイ。
ゴンべたちの背鰭の棘の先のぼんぼりが可愛いなあー。

以前は3の根の沖側のドロップオフをじっくりと潜っていましたが、今回はリミット16m。
3の根の上をゆっくりと移動します。
長大なムチカラマツが無数に着生する中、アカオビハナダイの大群があちこちにいます。なんて懐かしい、目にしたくて堪らなかった景色でしょう・・。
指でシグナルを送ると、たくさんのコガネスズメダイたちが「何?何?何?」って感じにわらわらっと全員集合! 可愛いなあー。

3の根の先端部からは、はるか下へのドロップオフです。
水深16mをキープしたまま、根から離れて沖へ出ます。透明度抜群の錦江湾は、たまりませんね!
5の根の先端から伸びる、水深65~70mの根がぼんやりと見えます。ムチカラマツの黄色が映えて、目印になります。
またいつか、あそこへ行きたいなあ・・。頭の中にその場所の光景が思い浮かびます。・・いやいや、焦ってはいけません。いずれまた行ける日が来るでしょう。

夏には、巨大なクロトガリザメや、クロヘリメジロザメ、スミツキザメ、ウシエイ等が見られるのですが、こんなに透明度の良い時期に会えないのは残念です。
沖に目をやると、紺色の壁のように厚い水の層が立ちはだかっているように見えます。遥かかなたまで見えているのに、比較対象物が無いから壁のように見えてしまうのですね・・。

しばらく、浮遊感を味わった後、ムチカラマツが途方もなく茂っている4の根の上空?へ。
そして、残念ですが、浅場へと移動です。

そうそう。今日は忘れずに持ってきたカメラ。中のストロボが開いていないサンゴ調査仕様のままで潜ってしまい、ストロボが使えません・・。
モードセレクトキャップもカメラに付いていなくて、ストロボも開けられません。
仕方なく自然光撮影です。暗い錦江湾ですが、透明度の良さにギリギリ救われて何とか撮影できました。

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4の根の浅場側のムチカラマツ林に群れる、無数のクロホシイシモチとコスジイシモチの幼魚たち。
指で信号を送ると、わーっと群れ集まって来ます。可愛いなあー。

そろそろタイムリミットです。潮が動き始めました。
ここのムチカラマツがこんなに群生している理由・・。それは、彼らの餌を運んでくる激しい潮流なのです。
ダイビングガイド時代、「錦江湾は流れが無くて良いですね。」とよく言われたものです。でも、それは、潮が止まっている、あるいは流れの弱い時間を狙って潜っていたからですよ・・。
ここの潮流は流れ出すと半端がありません。20年以上前、ボートを手に入れて錦江湾のあちこちに楽しい場所を探して潜っている時には、あまりの潮流に動けなくなって、エアにも限りがありますから、ハウジングを2台、ムチカラマツにごめんなさいと謝りながら結び付けて、身一つで、砂にナイフを刺しながら、岸へ戻った事もあるのです。岸へですよ。ボートではありません。潮に流されないように移動しても、どうしても少しは流されます。そして沖小島は名前の通り、小さな島です。本当にギリギリセーフ。これ以上流されたら、島を通り過ぎて、海底は深くなり、もうボートに戻るのは不可能な状況でした。岸辺の浅瀬の流れの緩やかな場所を通って、ボートのはるか上流まで移動し、エイヤっとボートにたどり着いた時には、エアも無くなり、危ないところでした。1kgのウエイトを2mの細いロープに結んで舷から下げると、流れの抵抗でウエイトが水面近くまで浮き上がるという、凄い潮が流れるのです。潮止まりを待って、タンクを換えてハウジングを回収し、港に戻った時には夜になっていました・・。

そよそよと流れ出す潮の中、ボートに向かって、所々にある小さな根をたどりながら、浅い砂地を移動します。
根には、明るいグレーの色彩をした昨年生まれたヨコスジイシモチの幼魚たちが小さな群れを作っています。可愛いなあー。
ボロカサゴに期待したのですが、会えなかったですね。またそのうち会えるでしょう。

ボートの下に戻るころには、太陽もすっかり夕日となっていました。
浅瀬の多種多様なサンゴを見たり、岩穴の奥で、ゴンズイのクリーニングの順番待ちをする長介唇のオオモンハタを眺めたり・・。

流れも速くなり、風も出てきたようで、ボートが揺れています。
そろそろ上がり時です。

16mリミットのダイビングは無事終了しました。5日経った今も何も体調に変化なく、絶好調です。身体もどんどんダイビングに順応して来ています。

ミーコ、ありがとう。熱帯帰りなのに、寒い中長々と付き合ってくれて。・・でも、またアシストしてね。

北西の風にまともに向かって走るボートの上は、めちゃくちゃ寒かったですねー。だけど心はポカポカ温かく・・。

錦江湾、サイコー❗❗

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# by geikai_diver | 2018-01-24 01:36 | 錦江湾