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復帰第2弾!

皆様、こんばんは。

前回の、復帰ダイビングの投稿には、それこそ電話が鳴りやまない、メールが次々に・・と、こんなに見守って、心に留めて、心配して下さった方がたくさんいたことに、本当に驚き、また本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

本当に、本当にありがとうございます!涙が溢れました。

そして、昨日、お尻に火のついたサンゴ調査と、盛り上がってきた気持ちが止まらず、昨日24日、復帰第2弾のダイビングに行ってまいりました。

大興奮の、復帰第1弾。
そりゃもう大変だった原因は、5mmの厚いネオプレンドライスーツにあるとおもいました。
そして思いついたのが、シェルドライを着れば楽になるんじゃないか。という事でした。
そうでした。元々僕は大学時代からシェルドライ派で、歳を取るにつれ寒がりになり2010年あたりからしか、ネオプレンドライはあまり着ていなかったのです。
そして、英国に留学していたTさんが、帰国時に買って来てくださった、めちゃ温ったかインナーが僕にはあるではないですか!
Tさんの帰国は事故後だったため、めちゃ温ったかインナーを実践投入した事もなかったので、これで行くことにしました。

行く先は、僕の卒論・修論研究の場、青春の思い出が山と沈んでいる鹿児島最北、長島の海です。
20年来お世話になっている漁師さんに電話をして水温を聞くと、「14か15℃ばっかじゃなかとかねー。」との答え。うっ、つ冷たい・・。

しかし、1997年頃から長島の海にサンゴが増え、水温が低いながらも年々サンゴは増え、長島で遠く受け継がれてきた、刺し網やはえ縄を使ったアラカブ漁が、漁具がサンゴに引っかかって仕事にならないという漁師さんの声も聞かれるようになりました。

またもやあいにくの天気で、冷たい小雨が降る中、港から船で走る事15分、目的の調査地点です。もう20年近くGPSで地点を特定し、ドボンと飛び込むと、目の前に広がるのは驚きのこの景色です。

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どうですか?この景色。天気が悪くて暗いですが、まるで沖縄のサンゴ礁・・。今や、白化やオニヒトデの被害を受けた南の海でもこれほどのサンゴ群集はなかなか見ることが出来ません。
実は、2000年頃までは、この辺りは、アカモクやヤツマタモクといったホンダワラ類の海藻の海中林だったのです。
今では、海藻の仔が着底する岩礁は全てサンゴに覆いつくされてしまいました。
この景色、一部分かと言えば、全くそんな事ではなく、この地点では、少なくとも1km×100mがこの状態です。

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足の踏み場は、所々にある砂地だけです。
これは、調査後に娘の体験ダイビングをする様子を海面から写したものですが、サンゴ群体の大きさも、ちょっと見えにくいですが分かるかと思います。

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娘も思いもよらなかったサンゴの海にご機嫌です。
水温14.8℃ですが、とても楽しい様子。
僕も、シェルドライにして大正解。ただでさえあまり動かない脚をフルに動かして、何不自由なくと言えば大袈裟ですが、潜ることが出来ます。
おまけに24時間365日僕を苦しめる下半身の灼熱痛が、低い水温で気持ちいいくらいです。
なんて素晴らしいんだ!海の中!

2カ所目のポイントへ移動する頃には、北西の風が吹き始め、ますます暗くなってきました。

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ですが、魚たちが目の前にいる、こちらを見ている、海の底にいるんだという事だけで感動は続きます。
なんて魚たちは美しいのでしょう。魚たちだけではありません。全ての生き物たちが輝いて見えます。
頬をくすぐり、身体を持って行こうとする潮の流れさえ愛おしいです。

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密かに周りの皆さんと話しながら心配していた老眼の恐怖も、ミズガメカイメンのひだの間で寒さに耐える、タレクチウミタケハゼがきちんと見えました。カイメンにまとわりつくチンチロフサゴカイの触手が餌を口へと運ぶのも何とか見えました。
けれど、思わず眼鏡と間違って、マスクを上にずらしてしまいそうになる自分が怖い(笑)


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海に帰って来たぜー‼
ヤッホ~!!

長かったなあ・・・。

by geikai_diver | 2017-12-26 00:16

近況と再発進!

どれ程長く、ホームページ、ブログを放置していた事でしょう。
事故に遭い、重度の減圧症になったのが、2011年10月9日。
「ダイビング復帰!」と記した前回の更新が、2014年7月6日。その回には、「2年9カ月ぶりにダイビングに復帰しました。」と書かれています。

皆様には大変なご心配をおかけいたしまして、本当に申し訳ございません。

しかし、重度のⅡ型減圧症とは、そんなに甘いものではなかったのです・・。
事故からはすでに6年が経過しました。
動かない下半身、24時間365日続く言葉に表せないほどの激痛で消耗していく身体と心・・。
以後も入退院を繰り返し、毎食後に手のひら一杯の薬を飲み、苦しいリハビリ・・、減圧症との闘いは続きました。いや、今も続いています。
体力は衰え、気力は何度も折れ、苦しみは今も続いています。

しかしながら年月は、少しずつ身体を癒してくれるようです。
ゆっくりとじっくりと、出来る事が一つずつ増えてきました。
それもこれも全て応援してくれた家族、仲間たち、医療関係者の皆さんのおかげです。

そして、2017年12月17日。
事故の時、41歳だった僕も48歳になりました。
小学5年生だった娘も、もう高校2年生です。12歳になって、素潜りで10m潜れるようになったらスキューバを教えてあげると約束していたので、一生懸命素潜りを練習して条件をクリアしたのですが、事故直前に学科講習だけして海洋実習はお預けになってしまい早6年が経過してしまいました。

2000年から続けているサンゴの調査を兼ねて、本当に久しぶりのダイビングです。
しかもドライスーツですから、潜るまでが大変だったこと・・。水中もですが・・。

うまく潜れたかどうかは別として、再び海へ還る一歩を踏み出しました。
そして、ダイビング終盤、シュノーケリングをして待っていた娘の体験ダイビングです。

あいにくの天気で、うねり・濁りの中でしたが、4歳からシュノーケリングを楽しんできた娘にとっては、海の中に留まれるという事がとても新鮮で、楽しかったようです。
良かった。
娘が小学5年生の時の約束の一部を、高校2年生になってやっと果たすことが出来ました。
娘も喜んでくれましたが、僕の喜びはそれ以上のものだったかもしれません。
海の水が涙を隠してくれました。

昔のようなダイバーに戻ることはできないでしょう。
しかし、それに近付くことができるという可能性のしっぽを捕まえました。
僕はやはり、水の中を、そこに生きる生き物たちをこよなく愛するダイバーなのです。
まだまだ続くであろう苦しい時間を、気持ちを心をより強くして、感謝の気持ちを胸に前に進んで行きます。
これまでと同じように温かく見守ってくださいね。



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*業務のお知らせですが、ダイビング機材・スーツ類や水中撮影機材の販売・メンテナンス等は、変わらず続けております。
30年、5万時間を超えるダイビング経験に基づいた、機材選択のアドバイスや、確かな技術による機材のOH等、何でもご相談ください。
ただ、店での対面対応やお電話での対応は、体調の事もあり、まだ行っておりませんので、メールでお尋ね頂けましたら幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。





by geikai_diver | 2017-12-19 00:25 | 近況