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泥底うろうろ

今日は、打ち合わせなどの陸の仕事が立て込んでいたのですが、ちょっとの時間抜け出して、海へ!
少し風が強いけれど、太陽が出ていると、風裏の日なたは暖かいです。

まだ水が綺麗な(・・ましな)うちに、見ておきたい泥場がありまして・・。

泥場に下りると、いきなり巨大なウシエイが・・。
体の巾が2m以上のやつが透明度の悪い時に、目の前に出てくると、さすがにびびりますね・・。
至近距離でゆっくりUターン。体の厚さは50cmくらい。尾の根元の直径は25cmくらいあって、毒針の長さは30cm以上ありますよ・・。尾の先端が擦り傷になっていたのが、ちょっと痛々しかったです。
彼らにも色々あるようです・・。
しばらくは、落ち着いてハゼを探せません・・。

心を鎮めて、くらい泥底を目を皿のようにして探します。
ハゴロモsp.は、4個体発見。でも寄れません・・。

シビレエイ、コモンカスベ、セトミノカサゴ、ヒゲハギ、特大インドアカタチ・・、なかなかに魅力ある連中が次々登場します。
しかし、今日は、近頃全く寄せてくれないハゴロモsp.のパーツをしっかり撮ってやろうと思って、手持ちのカメラは、200mmマクロ一台・・・。彼らの眼くらいしか撮れません・・。
28mm持って来ればよかった・・。

写真はヒレナガハゼ。
暗い海底では、一見地味に見えますが、ライトで照らすと、本当に綺麗な魚ですね・・。

泥底うろうろ_a0138196_0571050.jpg

by geikai_diver | 2010-02-03 23:58 | 錦江湾

深場へ降りると・・

今日は朝から、桜島が元気でした。
ものすごい噴煙をあげていましたが、西風で火山灰は大隅半島側へ・・。
先月の爆発回数は130回を超えたらしいです。おそろしや・・。

さて、昨日に引き続き、秘密の入り江のお話し。
浅場のエビとウニに、長々と引っかかっていたものの、やはり一段落したら、どん底へ・・。
水深30m付近から、海底の泥は、砂の割合が高くなってきました。ちょっと触ると、土砂崩れのように下に崩れて行ってしまいます。不安定な砂泥底に見切りをつけ、岩場の方へ・・。
ゴツゴツとした溶岩の上は、エントウキサンゴと、ヤギ類のお花畑。暗さも相まってポリプ全開です。
砂泥底と岩礁の境目辺りには、小魚たちがたくさん。
その中に特徴的な模様の魚が・・。
アカタマガシラの幼魚です。
成魚は、深海たて縄などで漁獲されて食卓にも上がる、真っ赤な魚。
でも、幼魚は似ても似つかない模様と色彩です。肩のところの黒い紋が目立ちます。
水深50m付近ではよく見かけるのですが、30m台にいるのは錦江湾では珍しいです。
それに、いつもはあまり近寄らせてくれないのですが、今日はとっても寄れます!
ライトに照らされて、ファインダーの中に浮かび上がる姿の美しいこと!
1/2倍までしか寄れない100mmマクロの最短距離でぎりぎり画角におさまるくらいなので、全長7cmほどでしょうか。
逃げそうになっては、また戻ってきて・・、を繰り返し、しばらく遊んでもらいました・・。
うるうるしたような目がかわいかったです。

120分のダイビングもあっという間でした・・。

深場へ降りると・・_a0138196_22482493.jpg

by geikai_diver | 2010-02-02 22:26 | 錦江湾

いい泥!

相変わらず、ころころと天気が変わる鹿児島です。
昨夜は、かなり雨が降りましたが、今日は晴れ間も見える天気でした。
甲突川や鴨池川は増水してまっ茶色・・。河口部からは錦江湾に茶色い水が広がっています・・。

さて、前回はあまりの画像に、皆様からメールやらお電話やらたくさん頂きました。
な~んだ!皆さん、結構好きなんじゃないですか~!!笑
テレビ局からもご連絡を頂いたのですが、ホントに放送できるんでしょうか・・。笑

今回は、お口直しにかわいいエビの写真を・・。

とある桜島の入り江の奥、岸辺は照葉樹の森に囲まれ、鳥の声が響きます。小さな、ほんのチョロチョロしか流れていない川が流れ込みます。付近の海底からは、温泉が湧き出し(これもチョロチョロですが・・)寒い日などは、辺りからもうもうと湯気が立ちます。
以前はこの入り江には、カンパチの養殖生簀が海面を覆い、入り江の奥には入れず、入り江の出口付近で潜るだけでした。しかし入り江出口の海底は、ソフトコーラルに覆われた豊穣の海なのです。

生簀がない今、チャンス!とばかり奥にボートを進めます。
この入り江、出口の水深は110m!入江の奥行きも100mそこそこ、ドン深の入り江です。
水深8mにアンカーを降ろしますが、岸に振られた船尾の水深は50cmです。

先に飛び込んだ友人の矢幡さんが、ぽっこり顔を出して、「いい泥だよ~!」と言い残して、潜っていきました。
なんだかワクワクしながら、エントリーすると、なるほど海底はいい泥です。
小川から流れ込んだ流木が泥から顔を出しています。落ち葉やどんぐりがあちこちに散らばっています。
海面には小川からの真水、海底からは湧き出す温泉で、浅場の水中は焼酎のお湯割りのように、もやもやです。

アンカーまで行くと、泥底がものすごい急斜面で暗闇へと落ち込んでいます。ますます期待大です。
あたりには、でかいウニがゴロゴロ。
オーストンフクロウニです!
錦江湾では冬場に深場で少し見られますが、こんなにたくさん一度に見たのは初めてです。
一番浅いのは5mくらいからいいます。
これは、これは!とウニの表面に眼を凝らしますと・・。いましたいました!
まだ和名のないカクレエビの一種、Allopontonia iaini です!
国内でも、伊豆で見つかっている綺麗なアーチンシュリンプです。
以前見たときは、ガイド中でカメラを持っていなかったので、突然のチャンスに深場にも下りずに撮影開始です。

いい泥!_a0138196_23382333.jpg



ひとしきり撮ってあたりのウニを見てまわると、ウニ5,6個に1個には、エビが住んでいるのが見つかりました。
中には緑色の卵を抱いた♀もいました。

いい泥!_a0138196_23384096.jpg


この環境がオーストンフクロウニを呼んでいるのでしょうか。
いつまでいてくれるのかなあ・・。
by geikai_diver | 2010-02-01 23:40 | 錦江湾

お茶の間にはちょっと・・・。

昨夜は満月の明かりの中、ナイトダイビング。
今日は、暖かい日差しを浴びながら、深く深く潜ってきました・・。
撮影もしたのですが、現像所の閉店時間に間に合わず、画像が見られるのは、月曜日の夕方ですね・・・。
う~ん、フィルムの、このタイムラグが、ブログに全然向いてないです・・。笑。
結構面白いものがたくさん見られたので、お楽しみに!
しかし、錦江湾の透視度は、すっかりいつもの「緑の錦江湾」に戻っちゃいました・・。
今日の1本目は、モモイロカグヤハゼを見に行ったのですが、昨夜のナイトダイビングと大差ない暗さでしたね・・。青く澄んだ夢の日々は終わってしまいました・・。

さて、それでは今の時期に見られるもので、もうデジタル化した画像はなかったかなと、HDを探し回っていると、ありました!ありました!

錦江湾が最も冷え込む、冬の大潮。日が暮れて、潮が引き始めると、河口では、ヤマトカワゴカイの産卵遊泳が始まるのです。
釣り人には「バチ抜け」と呼ばれるこの現象。普段は、河口の泥の中でひっそりと暮らしている彼らが、一斉に巣穴から泳ぎだし、遊泳しながら放卵放精するのです。

太陽が西に沈み、辺りが夜の帳に包まれる頃、閑静な住宅街のほど近く、ちょっとドブ臭い川に身を沈めて待っていると、1匹、また1匹と彼らが現れはじめ、やがて僕はゴカイたちの群れに包まれたのでした・・。ああ、幸せ・・・。

お茶の間にはちょっと・・・。_a0138196_23462471.jpg


2日間スチルを撮った後、3日目はムービーです。
3日目はまさにピーク!川面いっぱいのゴカイの群れです!
画面いっぱいに群れ泳ぐ、ゴカイの群れの超ワイドクローズアップ!体をくねらせ、体側の無数の足を蠢かせて泳ぎ回り、時折白い精子や、黄色い卵を放出しながら、めくるめく時間が過ぎ去ります・・。

ドブ臭い頭のまま、家に帰り、早速テレビにつないで、映像を確認します。
いやあ、大画面で見ると恐ろしいほどの迫力ですね!笑
「うお~!凄い!凄すぎる!これはスクープ映像だ!」と喜ぶ僕。
「い~や~だ~~!」遠くから見ている妻。

翌日、さっそくNH○に売り込みに・・。
以前、自然物を一緒に作ったディレクターさんは、「凄い!これはまさにプラネットアースの世界ですね!」
二人でモニターを見ながら感動です!
「早速、上司に!」
翌日、知らせを待っていると、ディレクターさんの申し訳なさそうな電話が・・
「あれを茶の間に流すのはどうかと言われまして・・・。」
何~!「プラネットアース」で、ゴキブリの山をゴールデンタイムに流したNH○さんが、そんなこと言いますか~?

そして、スチルを、南日○新聞社へ。
「・・・例えば朝、朝食を食べながら新聞を開いて、これは・・・・・。」

かくして、僕の自信作は、日の目を見ることもなく、忘れ去られていったのです・・。笑

だから、ここで公開しちゃいますね~!
あ、この手のがダメな方は、すぐに今見たものを忘れて下さいね。笑
・・ちょっと遠慮して、半水面の控えめなのをアップしますね・・。

一緒に観察していた「くすの木自然館」の立山さんが撮ってくださった、撮影中の僕です・・。
これは初日の写真。2、3日目はこんなもんじゃなかったですよ。笑

あ~、楽しかったな~!!
今年もまた、撮影に行くぞ~!

お茶の間にはちょっと・・・。_a0138196_23463968.jpg

by geikai_diver | 2010-01-30 23:57 | 錦江湾

今日は雨でした・・

昨夜半から降り始めた雨は、今日の昼過ぎまで続きました。
「晴潜雨潜!」と以前は雨でも張り切って潜っていたのですが、今日は朝から、レギュレーターのOHをしていました・・。
各社のレギュレーターを分解してみると、外観からは見て取れないそれぞれの会社の哲学が見えてきますね・・。
でも、古い機種ほどシンプルで、頑丈にできているなあと思うのは、僕だけじゃないはず。
全部とはいいませんが、最新モデルをばらしてると、プラスチックのひ弱なパーツを組み合わせて、軽くはなるんでしょうが、なんだか組んでいて楽しくないですね・・。
あ、器材メーカーさん、ごめんなさい・・。

今日の写真は、泥底のハゼ、シゲハゼです。
地味ですが、よ~く見ると、なかなかにシックで美しいハゼですね。

あちこちにいるのですが、性格が個体によって全く違います。
目が合っただけで引っ込むのもいれば、少々乱暴に動いても、全く動じないものもいます。

ハゴロモsp.を狙いに行ったのですが、みんなすぐに引っ込んじゃって、待っている間(一度引っ込むと、なかなか出てきてくれないのです・・)に、隣にいた正反対にご機嫌な彼をパチリと一枚撮ってきました・・。
今度はもっと気合を入れて撮ってこようっと。赤いエビも綺麗だったし・・。

今日は雨でした・・_a0138196_051967.jpg

by geikai_diver | 2010-01-28 23:52 | 錦江湾

あれ・・?

昨日に引き続き、今日も爽やかに晴れわたった一日でした。
南風がそよそよ吹いて、暖かかったですよ。

しかし・・、残念な兆しが・・。
しばらく続いていた、「青い錦江湾」に翳りが・・。
港で、船を回している時、透明度はいいものの、「あれれ、なんだか緑色っぽいぞ・・」
ポイントに着いて、不安的中、海底は見えるものの、水が緑色に・・。

ここしばらく、雨が一日降っては、2日ほど良い天気、というのが続いていました。
じわじわと伸びてゆく日照時間と、陸から流れ込んだ栄養塩で、植物プランクトンたちが元気いっぱい増殖し始めたようです・・。
今日は、「水、きっれいやで~!」と久しぶりに、妻を連れ出したのに、「あれれ・・?」な感じでした・・。
このまま春濁りに突入するのかなあ・・。もっとたくさん青いワイド撮っとけば良かったな・・。

けれど、餌が増えた海中、海底一面のネジリンボウたちも、ブンブン泳ぎ回って、摂餌しています。
清々しさはなくなりましたが、錦江湾らしい「勢い」が出てきたような気がします。

そうそう、今年は水温が結構下がっています。
15℃台が続くなんて、’95年以来じゃないでしょうか。
アマモや、ヒメギンポや、コケギンポたちが喜んでいるような気がします。

・・・透明度が落ちて、水温低い??
こんなこと書いたら、お客さんが減りますね。笑

さて、前回書きました、スキャナーの故障は、無事解決しました。
RENtz さん、ありがとうございました!
tomiya-mさんも、ありがとうございました!
PC関係には、全くもってど素人の私、これからもどうぞ温かい目で見守ってやって下さいね・・。

先日撮影しました、ビイドロカクレエビのお母さんです。
ビイドロカクレエビは、錦江湾では、6月から10月頃に抱卵♀をよく見るのですが、今年は、年が明けて1月にも抱卵している個体がいました。

錦江湾のビイドロカクレエビは、とってもアクティブ。近づくと、ピョンピョン跳ねるように泳いで、ホストのスナギンチャク(錦江湾では、1.ムラサキハナギンチャク 2.スナイソギンチャク 3.今回のフトウデイソギンチャクの順でよく利用しています)から5m近くも離れていってしまうのですが、抱卵♀は、遊泳脚に卵を付着させているため、あまり泳ぎまわれないので、撮影しやすいです。

彼女の卵は、発生が進んで茶色っぽくなっていますが、頭部の卵巣には、すでに次の卵が準備されています・・。
あれ・・?_a0138196_0518.jpg

by geikai_diver | 2010-01-27 23:57 | 錦江湾

厄年ですか~・・?

昨日の日曜日は、晴天で風もなく、暖かい一日でした。
昨日は家族サービスday。
日曜日だというのに休んでいるダイビングサービスなんて・・。という感じではありますが、子供たちが小学校に入学したとたん、長期休暇を除いて、土日しか一日一緒に遊べる日がないではないですか・・。
数年前のある日、まだ保育園児だった娘に、「今年の夏は、一回も海に行かなかったね・・。」と言われ、衝撃を受けて以降、暇を見つけては、海に連れ出しています。海に面した鹿児島市ですが、住まい&店は、市街地の中。海岸はコンクリートの岸壁ばかりで、小さな子供たちが遊べる海は、なかなかないのです・・。
昨日は、鹿児島市街地と桜島の間、桜島水道に浮かぶ、「錦江湾のバラス島」、神瀬に行ってきました。神瀬近くの浅瀬は、錦江湾随一のガラモ場となる場所。澄み切った海底の岩には、ガラモの芽が萌え始めていました。
貝殻砂でできた浜に上陸すると、目の前には、澄んだ空に大迫力の桜島。見ている間にも何度も爆発を繰り返し、噴煙を高く噴き上げます。
カメラ、カメラ!・・・・忘れました・・。無念・・。

そして今日は、朝から冷たい雨が降っています。
先日撮って来た、ビイドロカクレエビの写真をスキャンしようとすると・・、あれ?
スキャナーが壊れてしまいました・・。
コニカミノルタのスキャナーって、まだソニーさんが面倒みてくれるんでしたっけ?
色々いじってみたのですが、分からない人間がじたばたしても、直るはずもなく、せっかく再開したブログに早暗雲が立ち込めてきました・・。
そうこうするうちにfaxが・・。
先日、不注意で海水をかぶった、愛機Nikon F4の修理見積が送信されてきました。
いくらかな~?と見てみると、
「補修用部品の在庫払底のため、修理不能」
え~・・。
長く愛用して故障が増えてきたペンタックスLXとともに「新鋭」ニコンF4を使い始めて、まだ・・、10年経っていました・・。
これを機にデジタルに・・。
いやいや、F4、まだ予備があるので大丈夫です。笑
・・スキャナーは何とかしないといけないな・・。

今日の写真は、ちょっと前の写真ですが、オニベニハゼ幼魚のアップです。
昨年から、錦江湾では、オニベニハゼがものすごくたくさん見られます。
元々、たくさんいたのですが、昨年からの数は半端じゃありません。
もう海底、オニベニハゼだらけです。
オニベニハゼは、水深35mから下に見られるのですが、一番数多く見られるのは、55mから60m付近です。このあたりの水深になると、あたりの暗さも影響しているのかもしれませんが、岩陰にこっそりなんてものではありません。岩の上にたくさんホバリングしています。
最新の研究では、オニベニハゼはアオギハゼと近縁であることが分かったそうですが、この姿を見るとなるほどと思ってしまいます。
世界最大のベニハゼ属魚類ということもあって40mmを優に超える大物もいますが、狙いどころは20mm以下の若い個体。
体の縞模様も綺麗ですし、世間知らずで寄らせてくれるからです。

半開きの口がとってもかわいいです。
厄年ですか~・・?_a0138196_014593.jpg

by geikai_diver | 2010-01-25 23:56 | 錦江湾

青い錦江湾

いつもは、透明度が低く、少し潜ると緑色の闇に包まれる錦江湾。

冬、そんな錦江湾の姿が一変します。

この冬も、12月初旬ごろから、透明度がぐんと上がり、いつもは緑色の世界も、青く澄んで、すこぶる気持ちの良いダイビングができるようになりました。

普段通っているダイビングポイントも、広く見渡せて、いつも、こんな狭いところをうろうろしていたんだ・・。とか、ナビの目標にしている岩がやけに小さく見えたりして、新鮮な気分です。
ゲストの皆さんも、全員くまなく見渡せて、いつもこんなだったら、ガイドも楽だろうな・・。と思ったり・・。ガイドされる皆さんも、いつもよりリラックスして潜っていただけるはず・・。
とにかく、透明度が高いというのは、本当にいいなあと思いながら、日々潜っています。

そして・・。
春から秋にかけては、あまりに濁っていて、とてもゲストをお連れすることができない湾奥部のポイントのシーズンの始まりです。
錦江湾湾奥部は、ただでさえ潮の循環が悪いうえに、錦江湾に流れ込む淡水の40%を占める天降川をはじめ、大きな河川が集中して流れ込んでいることも、その透明度の低さの原因となっています。
冬、透明度が高いとはいえないものの、「いつもの錦江湾」くらいには見通せるようになり、冬には足しげく通うことになります。

湾奥部に面した桜島の北岸は、火山灰などが堆積した黒い泥底が広がっています。
種類こそ多くはないですが、そこは泥ハゼたちの楽園となっています。
中でも、今回ご紹介するハゴロモハゼ属の1種は、スター的な存在です。

青い錦江湾_a0138196_081325.jpg


でも・・、本当に手強いんです・・・。
とってもとっても神経質で、なっかなか寄らせてくれません。
もっと水温の高い時期だと、撮りやすいのでしょうが、透明度が悪くて何も見えません。
なので、神経質なこの時期に狙うしかないのです・・。
なんでも、和歌山で見つかった本種は、とっても寄れるとのこと・・。羨ましい・・。
三保の個体はいかがでしょうか?

40分かけて近付いてようやく撮れた彼ら。DCが、すでに警告音を発しています。
錦江湾のほかの魚達の例に漏れず、栄養たっぷり育った彼らは一回り大きく、色も濃厚で綺麗ですよ。

暗がりの中、目視で採餌する彼らの眼は、集光性を高めるためのものでしょうか、瞳の奥がライトを反射して、キラリと輝きます。
もっと近くで、ゆっくり見たいなあ・・・。

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大型個体(♂?)は、鰭が大きくてさらに見ごたえありです。
・・・さらに寄れません・・。
by geikai_diver | 2010-01-23 23:55 | 錦江湾

モモちゃん発見秘話

今日も、昼間は暖かい一日でした。
夕方から、冷え込んできました。週末は寒くなるのかなあ・・。

今日の写真は、昨年12月に記載された、Navigobius dewaです。(HPトップの写真と同じですみません・・。)
和名は、もうご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、「モモイロカグヤハゼ」となる予定です。

通称「ピンクダート2」、矢野さんの「日本のハゼ」では、最後のページ、「クロユリハゼ科の1種-2」です。

2003年6月のある日、桜島南岸のとある場所に停めた船の上で、1ダイブを終えた僕達は、昼食をとっていました。
そこに、僕の20年来のダイビング仲間、矢幡裕之さんがエキジットしてきました。

矢幡さんと知り合ったのは1988年。お互いまだダイビングは100本に満たない初心者でした。以後22年、矢幡さんは、あちこち転勤があったものの、ともに錦江湾をはじめ、鹿児島の海を潜りたおしてきました。
今、僕がガイドをしている場所の中には、矢幡さんとともに競い合うように開発した場所もあります。
僕がダイビングガイドとなった今も、毎週のように鹿児島を訪れ、僕の船に乗ってともに錦江湾に出ます。
矢幡さんは、好きな言葉は?と聞かれると「深場」と答えるほどの深場好き。
一緒に船に乗っていても、僕とゲストを残して、錦江湾の深淵に消えて行きます。

その矢幡さんが、「なんか、下のほうで、赤い見たことない魚がいたよ」とエキジットするなり、僕に告げました。泳いで逃げ回るというその魚の話を聞いて、
「ハナハゼの幼魚じゃないですか?」(錦江湾のハナハゼの幼魚は赤っぽいのです。今でも深場にいると、ピンク2と見間違うことがあります)と、すっとぼけた返事をし、
「それで、水深はいったい何メートルなんですか?」
「・・・・・」
と、いつものような会話で、その場は終わりました。

そして一週間後、矢幡さんはL版にプリントした一枚の写真を持ってきました。
見た瞬間、僕は頭を思いっきり殴られたような衝撃を受けました。
「何ですか!この魚・・!」この錦江湾にこれほどまでに美しい、見知らぬ魚がいるなんて!
その時の写真こそが、「日本のハゼ」の最後を飾る、「錦江湾(矢幡)」の写真なのです。

「この目で見てみたい!」
しかしその年は出現数が少なく、暇を見つけては探しに行ったのですが見つけられず、その後矢幡さんも見られなかったそうです。

翌’04年6月、ようやく僕は自分の目でこの魚を目にすることができました。
しかし水深は80m。見るのがやっとで、とても撮影できませんでした。

’05年も、数個体を70m台で見るのみ。

そして、’06年6月、錦江湾の深淵より、湧き出るように彼らの群れが現れたのです!
その数、数十匹!それも最浅は、40m台!
この年、初めてゲストにもその姿を紹介することができました。

’07年、3個体を採集、その標本で、この魚は、鹿児島大学総合博物館の本村浩之准教授とニュージーランドのHoese博士の手で記載されることになりました。

そして・・。
昨年も6月に彼らは突然に深みから姿を現しました。
夏、その数は数百という群れになり、秋には幼魚の群れを加えると数千という大群となりました。
そして、彼らの生息深度は徐々に深くなり、今では、水深70m前後に若魚の群れが見られます。

属名Navigobiusは、「泳ぐハゼ」という意味です。巣穴を持たず、遊泳して暮らす彼らの生態をよく表しています。
種小名には、本村准教授が採集者である僕の名前がつけて下さいました。

発見者の矢幡さんの手前、正直ちょっと申し訳ないような気がしています。
でも、矢幡さんは、「良かったじゃない!」と喜んでくれました。

今も、矢幡さんは、僕の船の右舷船尾から、愛用の使い込んだNexus LXを2台携えて、僕がゲストの皆さんにブリーフィングをしているときに、海に飛び込んでいきます。
そして、時々、びっくりするような写真を撮って、僕に見せてくれるのです。

追記:今年4月5日まで開催されている、かごしま水族館の第37回特別企画展 「集まれ!ごもんちゃん~小さなハゼの大きな世界~」で、モモちゃんが、生体展示されています。減圧を気にせず、また、ダイバーでない方も、じっくりゆっくり美しいモモちゃんが泳ぐ姿を観察できますよ。

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by geikai_diver | 2010-01-22 23:47 | 錦江湾

白いボロカサゴ

ここ数日、南の風が吹き、暖かい日が続いています。
先週の寒波がうそのようです。

リクエストもありましたので、今日は、錦江湾の白いボロカサゴです。
白いといっても、正確には薄いベージュでしょうか・・。
年末から、沖小島の海底の岩の上に乗っかっています。
はじめは、地味なボロカサゴだなあと思ったのですが、よく見ると、鰓蓋を透して赤い鰓が見えたりして、なかなか美しい個体です。

錦江湾にボロカサゴが出現するのは、年に2~3個体でしょうか。
錦江湾の中でも、潮通しがいい場所に現れます。

実は3年前、同じ沖小島のちょうど反対側で、同じような色をした全長5cmほどの幼魚が見られました。
もしかすると、そのときの幼魚が幼魚が成長した姿だったりしたら、嬉しいなあ・・。

いつまでも、ここにいて欲しいものです。

あ、フィルムの黒枠、消し忘れました・・。

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by geikai_diver | 2010-01-21 19:35 | 錦江湾