![]() 20日土曜日、長島でひどい目に合いながらも、とっても楽しく潜った次の日、いよいよ、ナイトロックスを準備して、錦江湾に行ってまいりました。 復帰後、これまでのダイビングは、最大水深10mほどの浅場をゆっくり潜り、問題ない事も十分わかってきたので、いよいよリミットを徐々に上げて潜ることにしました。 この日は、海案内のお客様でしたら一度は会ったことがあると思う海案内非常勤サポートダイバー、ミーコに助けを借りてのダイビングです。ミーコとは、実に8年ぶりのダイビングです。 今は鹿児島大学水産学部で働いているのですが、事故当時はJICAでケニアに行っており、帰国後も僕が病床にあり一緒に潜る事は出来ずじまいでした。 昨年再びJICAの仕事でカリブ海の島国セントルシアに旅立ち、1年を経てつい先日帰国したので、彼女に助けを借りて潜ることにしました。 彼女には長く、ダイビングのアシスタントをしてもらっていたので、全幅の信頼がおけます。 彼女のサポートで、いよいよ錦江湾の深淵を覗きに行ってきました。 深淵を覗くと言っても、水深のリミットは、16m。文字通り、深淵を「覗きに」行くだけですよ(笑) 行ったのは、桜島の南に浮かぶ沖小島のとあるポイント。 午後からのダイビングとはいえ、ボートから覗き込んでも、海底が綺麗に見える、素晴らしい透明度です。 エントリーしてアンカーをチェックした後、ゆっくりと浅い砂地をいくつかの根を巡りながら、3の根を目指します。 熱帯のセントルシアから帰国したばかりのミーコは、「寒いーー!」のシグナルを送ってきましたが、昨日ひどい目にあった後の僕は「あったかーーい!」でしたよ。 水温は16℃程で、長島と比べるととても温かいです。 砂地には、無数のダテハゼ、そしてたっくさん!のネジリンボウたち。 ネジリンボウたちは、水温の低いこの時期は、なかなか神経質で近寄らせてくれませんが、ゆっくり側に寄って眺めていると全身を見せてくれます。 そして、目指す3の根へ。以前は、かご漁のロープで痛めつけられていた浅い方にあるオドリカラマツが、やけに生き生きとしています。 いつもここでかご漁をされていた老漁師さん夫妻は、もうここでの漁をやめられたのでしょうか・・。 根元の太さは直径15cm強、枝ぶりも高さ1.5m、幅1.8m程もあります。 枝の間にはクダゴンベにサラサゴンべ、ミナミゴンべのゴンべシリーズに、無数のクロホシイシモチの幼魚とスカシテンジクダイ。 ゴンべたちの背鰭の棘の先のぼんぼりが可愛いなあー。 以前は3の根の沖側のドロップオフをじっくりと潜っていましたが、今回はリミット16m。 3の根の上をゆっくりと移動します。 長大なムチカラマツが無数に着生する中、アカオビハナダイの大群があちこちにいます。なんて懐かしい、目にしたくて堪らなかった景色でしょう・・。 指でシグナルを送ると、たくさんのコガネスズメダイたちが「何?何?何?」って感じにわらわらっと全員集合! 可愛いなあー。 3の根の先端部からは、はるか下へのドロップオフです。 水深16mをキープしたまま、根から離れて沖へ出ます。透明度抜群の錦江湾は、たまりませんね! 5の根の先端から伸びる、水深65~70mの根がぼんやりと見えます。ムチカラマツの黄色が映えて、目印になります。 またいつか、あそこへ行きたいなあ・・。頭の中にその場所の光景が思い浮かびます。・・いやいや、焦ってはいけません。いずれまた行ける日が来るでしょう。 夏には、巨大なクロトガリザメや、クロヘリメジロザメ、スミツキザメ、ウシエイ等が見られるのですが、こんなに透明度の良い時期に会えないのは残念です。 沖に目をやると、紺色の壁のように厚い水の層が立ちはだかっているように見えます。遥かかなたまで見えているのに、比較対象物が無いから壁のように見えてしまうのですね・・。 しばらく、浮遊感を味わった後、ムチカラマツが途方もなく茂っている4の根の上空?へ。 そして、残念ですが、浅場へと移動です。 そうそう。今日は忘れずに持ってきたカメラ。中のストロボが開いていないサンゴ調査仕様のままで潜ってしまい、ストロボが使えません・・。 モードセレクトキャップもカメラに付いていなくて、ストロボも開けられません。 仕方なく自然光撮影です。暗い錦江湾ですが、透明度の良さにギリギリ救われて何とか撮影できました。 4の根の浅場側のムチカラマツ林に群れる、無数のクロホシイシモチとコスジイシモチの幼魚たち。 指で信号を送ると、わーっと群れ集まって来ます。可愛いなあー。 そろそろタイムリミットです。潮が動き始めました。 ここのムチカラマツがこんなに群生している理由・・。それは、彼らの餌を運んでくる激しい潮流なのです。 ダイビングガイド時代、「錦江湾は流れが無くて良いですね。」とよく言われたものです。でも、それは、潮が止まっている、あるいは流れの弱い時間を狙って潜っていたからですよ・・。 ここの潮流は流れ出すと半端がありません。20年以上前、ボートを手に入れて錦江湾のあちこちに楽しい場所を探して潜っている時には、あまりの潮流に動けなくなって、エアにも限りがありますから、ハウジングを2台、ムチカラマツにごめんなさいと謝りながら結び付けて、身一つで、砂にナイフを刺しながら、岸へ戻った事もあるのです。岸へですよ。ボートではありません。潮に流されないように移動しても、どうしても少しは流されます。そして沖小島は名前の通り、小さな島です。本当にギリギリセーフ。これ以上流されたら、島を通り過ぎて、海底は深くなり、もうボートに戻るのは不可能な状況でした。岸辺の浅瀬の流れの緩やかな場所を通って、ボートのはるか上流まで移動し、エイヤっとボートにたどり着いた時には、エアも無くなり、危ないところでした。1kgのウエイトを2mの細いロープに結んで舷から下げると、流れの抵抗でウエイトが水面近くまで浮き上がるという、凄い潮が流れるのです。潮止まりを待って、タンクを換えてハウジングを回収し、港に戻った時には夜になっていました・・。 そよそよと流れ出す潮の中、ボートに向かって、所々にある小さな根をたどりながら、浅い砂地を移動します。 根には、明るいグレーの色彩をした昨年生まれたヨコスジイシモチの幼魚たちが小さな群れを作っています。可愛いなあー。 ボロカサゴに期待したのですが、会えなかったですね。またそのうち会えるでしょう。 ボートの下に戻るころには、太陽もすっかり夕日となっていました。 浅瀬の多種多様なサンゴを見たり、岩穴の奥で、ゴンズイのクリーニングの順番待ちをする長介唇のオオモンハタを眺めたり・・。 流れも速くなり、風も出てきたようで、ボートが揺れています。 そろそろ上がり時です。 16mリミットのダイビングは無事終了しました。5日経った今も何も体調に変化なく、絶好調です。身体もどんどんダイビングに順応して来ています。 ミーコ、ありがとう。熱帯帰りなのに、寒い中長々と付き合ってくれて。・・でも、またアシストしてね。 北西の風にまともに向かって走るボートの上は、めちゃくちゃ寒かったですねー。だけど心はポカポカ温かく・・。 錦江湾、サイコー❗❗ ▲
by geikai_diver
| 2018-01-24 01:36
| 錦江湾
皆様、明けましておめでとうございます。・・遅くてすみません。 今年もどうぞよろしくお願いいいたします。 またしばらくブログ更新が遅れてしまい、たくさんの方々から、「無理して潜って、ぶっ倒れたんじゃないだろうな?」と心配のご連絡を頂戴してしまいました・・。 申し訳ございません・・。 いえいえ、出羽慎一、とても元気にしております! 復帰2回目、長島の海で覚醒しました。毎日、痛みに耐えて眠れず、目を腫らして寝たきり状態の僕は、もう過去のものとなりました! 海はサイコー!ご飯は美味しい!夜はよく眠れるの良い事ずくめで、以前大病を患った時に経験した、「海に潜り始めれば、全ては疾り始める!」は、今回も当てはまったのであります。 半年前にも会いに来てくださったS崎さんも、僕の変わりっぷりに驚かれておりました。 前回、明後日は錦江湾だ。と言っていた日は風が強くて笠沙方面に行き、30日についに錦江湾に行ってきました! 久しぶりに、手繰り寄せる愛艇「ゆうな」の係留ロープは重く、荷物の積み込みもろくにできず、心が折れそうになりましたが、港から出ると、油を流したような凪の向こうに、桜島がドーンと出迎えてくれるではないですか!これでテンションが上がらない訳にはいきません。 6年前まで毎日のように眺めていたアングルでの桜島です。 ボートは、凪を滑るように疾ります。 いつも僕を支えてくれる妻と娘が、舳先ではしゃぎます。 ![]() 牡蠣の養殖場になっているのではと思っていた船底も、長く回していなかったエンジンも、いつも並々ならぬ忍耐と優しさでバックアップして下さるマリーナ鴨池の廣津さんや皆さんのおかげで、絶好調です。桜島まで半分の距離はゆっくり様子を見ながら走り、あとは28ノットで、現場に急行です。 そう。何しろ、今日は桜島の南東部から西部まで、5箇所もサンゴの様子を見て回らなければならないのです。写真はお預け。妻撮影のコンパクトデジカメの写真を使わせてもらいました。海面を切り裂く飛沫に虹がかかります。いつも見ていた光景だなあ! そして、桜島南東部へ。僕は船上待機です。悲しい事に、ここの素晴らしいシコロサンゴの大群落は、6年前にすでに増え始めていたオニヒトデに徹底的にやられてしまいました。6年前、有志でやっていたオニヒトデ駆除を続けていたら・・。悔しさがにじみます。 しかし、「小さなサンゴがたくさん出てきていたよ」との言葉に少し安堵します。 桜島南側も’90年代まではサンゴに覆われていた場所ですが、台風直撃にオニヒトデの食害で見る影もありません。しかし、ここにも小さなサンゴたちが育っています。 いつの日か、また素晴らしいサンゴ群集に戻ることを祈ります。 海の大先輩、廣津さんのお話しでは、’70年代にもオニヒトデが大発生して、桜島周辺のサンゴが壊滅したそうですから、20年後、30年後には昔の姿が見られるかもしれません。 そして沖小島・・。大好きなところです。 エンジンを止めると、聞こえるたくさんの種類の鳥たちの声、渚に佇むアオサギやクロサギ。よく弁当を食べられたカラスの野郎共もいます。 「また、あの船来たぜ、あいつらは少し待ってたら海に入るから、弁当は俺たちのモノだぜ」と言っているかどうかは知りませんが、岩の上に止まってこちらを見ています。・・いや、「あいつ、ひっさしぶりだなあ。生きてたのか・・」かもしれませんが・・。 ![]() 多種多様なサンゴ群集は健在です。 ポリプも開いて,元気いっぱい! 後ろの深場は気になりますが、今日はサンゴ調査ですからね。我慢です。 しっかし!やたらと目についたのはこの有様です。 ![]() ![]() あちこちに崩れ落ちるサンゴたち。周りのサンゴは元気ですから、台風でも、オニヒトデでもありません。ボートのアンカーですね。 これには怒りがこみ上げてきました。 沖小島のこの辺りにボートを停めるのは、ダイビングボートでしょう。この辺りには浅瀬はほんの僅かです。その先はわずかな砂地があって、そして60m近く一気に落ち込む崖です。 アンカーを岩にかけたいのは分かります。船を流したくないですからね。でも、この辺りの岩場は全てサンゴやその他の付着生物に覆われています。 そして、錦江湾は透明度、水温ともに低く外海のサンゴに比べて成長が極端に遅いのです。数十年かけて成長したサンゴたちがアンカーの一撃で、粉砕され、消えてしまっているのです。自分たちが生まれる前から育ってきたサンゴたちを、不用意な行為で殺しているのです。 潜って、この有様を目で見て、気にならないのでしょうか? アンカーは砂地にピンポイントで。流されるのが嫌なら、デカいアンカーを砂地に降ろして砂に固定すべきです。 砂地に生き物がいないとは言いませんが、ダメージははるかに軽く、回復も早いのです。 僕の船が、船のサイズに合わない程の大きなアンカーを積んでいるのはそのためです。 そして、アンカーとロープの間のチェーンも不要です。風で振られて船が動くと、チェーンは周囲の付着生物をめちゃくちゃに破壊します。 切れるのが嫌なら、太く強いロープを使えばいいし、擦れて傷めば換えればいいのです。 アンカーには2本のロープを使って、上げる時は真上まで船を移動して、アンカーの先のロープを引けば、最低限のダメージでそして簡単にアンカーは上げられます。 海の素晴らしさを伝える伝道師であるダイビングガイドたるもの、環境へのダメージをいかにして軽くして、スターの魚やウミウシだけでなく、全ての生き物の、海の素晴らしさを伝えなければなりません。 それはもちろん、そこまで言うなら海に潜らない事がベストだよという輩がいますが、それでは現場で伝えることができません。 お客さん無しで潜って、アンカーを降ろせる場所を徹底的に探して、そこにアンカーをピンポイントで降ろす。これができなければ、ここに潜る資格はありません。 何と言ってもここは、錦江湾国立公園の海中公園地区で、ここの海底は保護の対象でもあるのです。 愚痴をダラダラと書いてしまいました。申し訳ありません。あまりにも悲しかったからです。痛々しすぎて、目も当てられないくらいでした。ブログを更新できなかったのはこのためでした。怒りと悲しみと。 しっかりやろうぜ。背中の看板が泣くぜ? 沖小島を後にして、神瀬へ。ここの素晴らしいサンゴ群集は、一昨年久しぶりに直撃した台風で、きれいさっぱり一掃されてしまいました。基質が砂で、そこに積み重なる転石に育った大きなテーブル状のエンタクミドリイシは、うねりをまともに受け、もろくも崩れ去ってしまったのです。 もう、ここ15年近く、まともに台風が錦江湾を直撃することはありませんでした。その間に猛烈な勢いで成長した、外海由来のエンタクミドリイシたちの楽園は、跡形もなく消えてしまいました。 儚く消えた、夢のようなサンゴ群集でした。 そして、いよいよ桜島西端、袴腰へ。 1988年、鹿児島に来て以来、おそらく最も長い時間潜った海の一つです。ここだけで軽く5,000時間以上を過ごした場所です。 いつもの場所にピンポイントでアンカーを降ろし、娘と一緒に海底へ。 ![]() 久しぶり!2色シコロサンゴくん。なんだか下の黒い方がふた回りくらい大きくなっています。 2006年の同じシコロサンゴの写真です。12年でずいぶん厳めしくなったもんです。 (透明度の違いも気になりますね・・) まわりの泥の下には、カスリハゼたちが春を夢見て眠っている事でしょう。 そして、サンゴ調査からちょっと離れて、あの魚に会いに・・。 溶岩の暗がりを降りて行きます。揺れるムチカラマツ。妖艶なヤワラアカヤギ。花火を打ち上げたようなオドリカラマツ。 全てが同じ場所に、6年前と同じ姿で潮に揺られています。 僕は不思議な感覚に陥りました。 この苦しみ抜いた6年間は夢だったんじゃないか?だって、昨日と同じ景色が目の前に広がっているじゃない。 すべてが同じままです。 そして、溶岩の岩陰に、アカオビハナダイの小群が・・。 婚姻色が出ていなくて、くすんだ色をしているけれど、何て美しいんだろう? この魚に魅了され、魅惑され、鹿児島の海を愛し、僕はこの鹿児島に暮らすことになったのです。 息を殺して眺める僕たちの目前で、エメラルドグリーンに輝く瞳がこちらを見つめます。 引き込まれるような美しさです。 魚類学の道へ進みたいという娘に、縦書きクエストで雌、雄、中間の区別を教えてやります。 しかし、それも野暮だったようです。娘はアカオビハナダイの姿に釘付けです。 長居は禁物、ゆっくりと浮上して娘を妻に託します。 僕はアンカーを外しに一人海底へ(袴腰の海底は岩場ですが、場所によっては付着生物が全くと言っていいくらいいない、静かな岩砂漠のような場所があるのです。ここがアンカーを降ろせる数少ない場所です)。 一人で海底に降りると、数々の思い出が甦ります。 K藤とO野とここでこんな事があったな・・。H島と2人でひたすらヒメギンポを追いかけたな。S末はマダラギンポの仔魚吐きを発見し、K木はテンジクスズメダイに振り回されていたな・・・。海底の全ての地形が愛おしい。何もかも、石ころひとつにも、全てが思い出に溢れている。 ここが僕のいる場所なんだ・・。 浮上すると娘が、アカオビハナダイの瞳が「怖いくらいに綺麗だった!」と興奮気味に話してくれました。 30年の年を経て、30年前の自分と同じように自分の娘が同じものを見て、同じように興奮し感動している! また僕は、長い年月の流れと、変わらない海の生き物の美しさに、戸惑うくらいに感動し、めまいを覚えました・・。 さすがに5箇所も回ると、冬の日はもう沈みかけています。 僕は、光がついて夜景となりつつある鹿児島市内の母港に向かって、ボートを全速で走らせました。 冷たい空気が肌を刺します。そうだったなあー。冬の船上は辛かったなー。 今は高校教師として立派になった、僕を助けてくれていたO田君と小さなステアリングボックスのフェアリングの陰に身を隠しながら、みぞれ混じりの冷たい雨が降る中、時化た海をの上、波を避けるため、鹿児島市街地沿いの防波堤に沿って、しかしそれでも冷たい波を頭からかぶりながら走っている時、ちょうどラブホテルが海岸線ギリギリにある前を通りかかりました。ホテルは全室満室のようで、あったかそうなあかりが灯っています。そりゃ、今夜はクリスマスイブだもの・・。 「O田、あっちとこっちと、どっちが天国と思う?」と聞くと、 「え!?あ、それは、その、も、もちろんこっちに決まってすよ!」とずぶ濡れの顔に鼻水を垂らしたO田君が、無理やり微妙な笑顔を作りながら答えたのが昨日の事のように思い出されます・・。 そりゃ、天国はこっちに決まっているさ! 海はサイコーだもの!! ▲
by geikai_diver
| 2018-01-08 01:22
| 錦江湾
皆様こんばんは!
永らく御無沙汰申し訳ございません・・。 寒い日が長く続きましたが、ここ数日は暖かくすこぶる気持ちの良い日が続いています。 HPでは、告知しておりましたが、写真展開催中です。 会場は、鹿児島市谷山の「三宅美術館」です。 写真は、52点、7mmのエビからミナミハンドウイルカまで、錦江湾に生きる生きものたちと、彼らとの出会いの物語を展示しております。 約15分のムービーもあります。 期間は、3月27日までと長いですので、ぜひ一度、お越しくださいね。 お待ちしております。 ![]() ![]() ![]() ![]() 本や、写真展に合わせて作りましたポストカードの販売も行っております。 ▲
by geikai_diver
| 2011-02-05 23:21
| 錦江湾
大変御無沙汰しておりました・・。
ものすごく久々のアップであります。 日々、お叱りの言葉を受け、早数ヶ月。 私は無事に生きて潜っております・・。 先日、3日土曜日。 梅雨の大雨が続く鹿児島、錦江湾は濁りきっていると思いきや、なかなか良い透明度。 「上から見ると濁ってますが、入ると綺麗ですよ~。」とブリーフィングで言ってみましたが、エントリーすると、何やら、えらく濁っています。 ゲストの皆さんの「どこが綺麗やねん?」という念の矢を背中に受けつつ進んでいくと、海底すれすれを疾るキビナゴの群れ! 「これは産卵するかも!」と縦書きすること1分後、ホントに産卵が始まりました! 海底の砂を巻き上げて、雌が疾走し、雄たちが追従して放精します。たちまち辺りは、キビナゴの精子の雲に包まれます・・・。 5日月曜日。 ゲストのいない日にかぎって、梅雨の晴れ間のピーカンです・・。 潮見表とにらめっこして、早めにエントリーして待ち伏せです。 エントリーして30分後、最初のキビナゴの群れが現れました。 さらに30分後、辺りが急に暗くなったと思ったら、キビナゴの大群が、頭上を覆います。 来るぞ、来るぞと胸が高鳴ります。 数十匹のキビナゴが海底で産卵を始めると、それが引き金のようになって、頭上からキビナゴの群れが、滝のように海底に降り注ぎ、海底は一面キビナゴの大群に覆われました。こうなると勝負は3分です。 キビナゴの精子で視界が閉ざされる前に、シャッターを切ります。 いやあ、久しぶりに大興奮です・・。 ![]() マダイの群れ、カンパチ、シマアジ、オオモンハタ・・がキビナゴに突進します。 アカエイが投網を打つようにキビナゴに覆いかぶさって食べています。 突然、全ての魚がダッシュして逃げ出すと、濁った海中にミナミハンドウイルカが数頭突っ込んできました・・。 ・・心臓が止まるかと思いました・・。 1時間ほどで興奮の時間は過ぎ、動き始めた潮に精子の雲が流れていき、元の静かな海底に、ロクハンにいっぱいキビナゴの卵をつけた僕だけが取り残されたのでした・・・。 次はいつ出会えるかなあ・・。 ▲
by geikai_diver
| 2010-07-07 23:05
| 錦江湾
東京から戻ってから、ず~っと毎日朝から晩まで潜っていたので、さすがに今日はぐったりしておりました・・。
この約2週間で、7回もイルカ達と水中遭遇。夢のようなひと時でした・・。 こんなことがいつまでも続くことは無いでしょうが、また会いに行きたいなあ・・。 イルカに出会えたゲストの皆さんも、みんな大喜び。涙を浮かべていた方もいらっしゃいました。 やっぱり、イルカって凄いんだなあ・・と、思いました。 明日からまた頑張ろうっと! ![]() 手の届きそうな所を通って、僕の脇を駆け抜けて行ったミナミハンドウイルカ。 通り過ぎていく時も、その目はずっとこちらを見つめていました。 ▲
by geikai_diver
| 2010-03-24 23:58
| 錦江湾
皆様、こんばんは!
「ブログ再開します」と書いたものの、なんだか猛烈に忙しく、なかなか更新できないでおります・・。 さて、今日は、もうすぐ転勤で鹿児島を離れるKUMAちゃんと、地元熟女2人組Aさん、Sさんとで、錦江湾へ。 ポイントへ着くと、遠くにミナミハンドウイルカの小群が! 「水中で会えるといいですね~!」と言いつつエントリーすると、しばらくすると「キュ~ン、キュ~ン・・」とイルカの声が。おお!期待大です。 そして間もなく、「ジジジジジジ・・・」とこちらに探りを入れる声が・・。 続いて、青い壁の中から、2頭のイルカが目の前に現れました! うち一頭は、12日にもやってきた胸鰭と頭に白い模様のある個体です。 そして、続いて十数頭のイルカが現れました! おお~!凄い~! 目をキョロキョロさせて、筋骨隆々のイルカ達が、手の届くような距離で僕達の周りを回ります。 数えると14頭のイルカが目の前までやってきました。 ![]() いやあ~!感動しました~! ゲストの3人も大喜びです! 今までも幾度と無く水中でイルカに出会っているのですが、写真を撮れたのは今日が初めて。 透明度の低い錦江湾。突然現れて一瞬で姿を消してしまうイルカを撮影するのは難しいです・・。 40分間も水中で親子イルカと遊んだこともありますが、カメラを持っていませんでした・・・。 錦江湾に潜りはじめて22年。やっと撮れました~! エキジット後、桜島の火山灰がどどっと降ってきました・・・・・・。 お弁当に灰がかぶっても、お茶の中に灰がたまろうとも、そんなことは全く気にならず、ニコニコの4人でした。 KUMAちゃん、鹿児島を離れる前にいい思い出ができましたね! また会えるといいな~。 ▲
by geikai_diver
| 2010-03-18 23:35
| 錦江湾
皆さん、こんばんは!
長い間、御無沙汰しておりました・・。 ブログ、再開させていただきます。 一週間ほど、東京方面に行っておりました。 これはせっかくの機会と、少々体調も悪かったのですが、伊豆大島に行ってきました。 もう10年以上、「大島の海は凄い!」「秋の浜最高!」という声を、もうそれはそれは多方面からお聞きしており、一度は行かねばと思いつつ、なかなか行けなかった伊豆大島。 この度、念願かない、行って参りました! いや~!凄い海ですね~! 5ダイブしか潜れなかったのですが、最高でした。 ダイビング初日早々、グローバルスポーツクラブの柳場さん直々のマンツーマンガイドで、秋の浜へ! それだけでもう感動です。 エントリーしてまず、海藻の豊かさにびっくり。 そして、海底を多い尽くすソフトコーラル!(ワイドも持って来れば良かった~!) そして柳場さんの指差す先には、ああ憧れのキシマハナダイが輝いているではありませんか! 夢のような時間は瞬く間に過ぎ、エキジットすると、ハシゴの横に、大沼さんがいらっしゃるじゃありませんか。 「お~、お、大沼さんだ・・!」 ・・秋の浜、凄過ぎました・・・。 何せ、10年以上、秋の浜の話を聞かされているわけですから、耳だけは情報豊かです。 「こ、これが「おかわり」の根か~~!」 「これが、「落っこちそうな岩」か~~!」 「テレビの穴~!」 「アサヒの根~!」 と、その場所に行けたことだけで感激です。 2本目は、今回のダイビングをセッティングしていただいたMIKAさんをはじめ、グローバル常連の皆さんと「アサヒの根」周りを潜りました。錦江湾では数年に一度しか見られないツルグエもあちこちにいます。 ベンケイハゼがタカノハダイのクリーニングをしているのも見れました! 2日目、海は時化、「波浮の港」と「王の浜」へ、ヤドカリのスペシャリスト、有馬さんのガイドで行ってきました。 「波浮の港」、錦江湾に似ていました~! 「王の浜」では海藻のケヤリに感動です! 3日目、西谷さんと鴻池さんのガイドで、大島の山を散策です。溶岩の上に根付いた植生が、桜島や霧島にちょっと似た景観をつくっています。大好きなスダジイの木、しっとりと濡れた樹海の木々に元気をもらいます。 「裏砂漠」は日本とは思えない迫力の景観でした! 4日目、有馬さんのガイドで、再び秋の浜へ。 婚姻色を身にまとったシロオビハナダイのオスの美しさは、写真を撮るのも忘れるほどでした・・。 いや~!良かったです! 8年ぶりの再会となる、グローバルスポーツクラブのスタッフの皆さん。 「海案内」の常連さんでもあり、グローバルの常連さんでもある、スーパーなダイバーの皆さん。 地元ダイバーの加藤さん、大沼さん。 本当にありがとうございました! ・・・で、写真は・・・、撮影したフィルム3本、まだ現像していません・・・。 出来上がったら、またアップしますね。 鹿児島に戻り、今日は、錦江湾へ! 桜島南東部は、活発な活動を続ける桜島の火山灰で、サンゴに大変な被害が出ています・・・。 群生するカワラサンゴの多くは、火山灰を被って、死んでいっています・・。 ![]() ちょっと暗い気分になっていると、「ジジジジジ・・・・・」とイルカのエコロケーション音が・・! そしていきなり、ミナミハンドウイルカの30頭ほどの群れが、僕と大阪からお越しのSONOさんのまわりをグルグルと回り始めたではありませんか!! 40分余りの間、何度も現れては、至近距離をグルグル回って行きます! いや~!感動しました! (僕は丸腰、SONOさんは105mmマクロレンズで、写真が無いのがちょっと残念ですが・・。) いやあ~!伊豆大島も、錦江湾も、海って凄い!! ▲
by geikai_diver
| 2010-03-12 23:52
| 錦江湾
![]() ************************************* 2月22日まで、「ダイビングサービス海案内」をお休みさせていただきます。 ・・ブログもおそらく、お休みで、その頃からまた再開いたしますね・・。 ごめんなさい。 よろしくお願いいたします! ダイビングサービス海案内・出羽慎一 ************************************* ▲
by geikai_diver
| 2010-02-15 23:54
| 錦江湾
今日も桜島は元気いっぱい。
北西の風で、もう大隅半島の皆さんは、大変な苦労をされているかと思います・・。 一昨日はシコロサンゴの群生地に行きましたが、今日はミドリイシの群生地に行って来ました。 桜島と鹿児島市街地に挟まれた桜島水道のど真ん中。 ここのサンゴは元気いっぱい! 潮の干満で湾奥へ出入りする海水が、早い潮流を生み、火山灰がたまる暇もないのでしょう。 被度も年々上がってきています。 ワイドで撮影するには、なかなかいい景色なのですが、漁師さんは、ちょっと困っているようです・・。 付近は良い漁場なのですが、サンゴが増えて、刺し網が引っかかるようになったそうです・・。 実は、以前のこの辺りは、一面のガラモ場だったのです。 これだけ岩の上をサンゴが覆い尽くしてしまったら、ガラモが生える隙間がなくなりますよね・・。 この変化も、温暖化の兆しなのでしょうか・・。 え、錦江湾に長年通っているけど、こんなサンゴは見たことない? ・・いつもどん底目指してまっしぐらですからね・・。 たまには浅場も楽しいですよ~。 こんな景色が、市街地のほんの目の前に広がっているんですから、錦江湾もなかなか凄いでしょ!? ![]() ▲
by geikai_diver
| 2010-02-06 22:53
| 錦江湾
昨日のお話し。
昨日は、雲一つない晴れでした。 冬とはいえ、南国鹿児島、昼間は暖かかったです。 久しぶりに、桜島南岸のとある場所のサンゴの様子を見に行くことにしました。坊津では、オニヒトデが大量発生しているところもあり、少し心配で・・。 ベタ凪ぎの海上を桜島を見上げながら走っていると、 ドッカ~ン! 桜島が豪快に噴煙を噴き上げます。 ボートを止めて、ハウジングに入ったままのズームレンズでパチリ。 立て続けに爆発が起こり、噴煙がどんどん上がり、28mmの画角にはとても入りきらなくなりました。 火山灰は風に乗って南東へ・・・・、あ~、そっちに今から行くんですけど~! ![]() しばらく降灰がおさまるまで、寄り道しながらポイントへ向かいます。 岸際の海藻の萌え具合を見ながら移動していくと、図らずも古里温泉の露天風呂のすぐそばまで来てしまいました・・。怪しいヤツと思われないよう、気になりつつもダッシュで沖へ出ます。 沖の養殖生簀周りでは、プレジャーボートが数隻釣りをしていますが、どうやらあまり釣れていない様子・・。 ポイントに到着すると、降灰直後の海面は灰色に濁っています・・。 海に入ると濁りは海面下1mほどで、その下はまずまず、いつもの錦江湾といったところです。 幸いオニヒトデの被害は僅かで、安心しましたが、予想外に、降灰の影響が出ていました・・。 カワラサンゴやスリバチサンゴの中に降灰で死んでいるものや、弱っているものが・・。 活発になっている桜島の活動がこんなところにも影響しているのかと、自然の力なのでどうしようも無いですが、死んでいくサンゴに心が痛みます・・。 この場所の優占種である、シコロサンゴの群生地は元気いっぱい! シコロサンゴは、灰をかぶっても、除去する能力に長けているのでしょうか。構造的にもスリバチサンゴより、灰を落としやすそうですし・・。 一面のシコロサンゴの群生地、たくさんの小魚が上を舞って、いつ来ても癒されますね。 ![]() しばらくサンゴの群生地をあちこち泳ぎ回ってからエキジット。 タンクを下ろしていると、すぐ近くで「ブフォーッ!」とブロー音が! ミナミハンドウイルカの群れです!15~20頭ほどいます。 慌てて、またもやハウジング入りのカメラを向けますが、無理です・・・。 (何カットかシャッターを切りましたが、全部ピンボケでした・・。なので、ご覧いただけません・・。) イルカに遊ばれているうちに、またもやドカ~ン!と爆発です。 今度は、活動中の昭和火口の目の前ですから迫力が違います。おお~!とシャッターを切っていると、間もなく辺りが暗くなって・・。バラバラバラ・・・と、灰が、というより「砂利」です。火口に近いだけあって大粒です。かなり痛いです。そのうち目も開けていられなくなって、退散! イルカたちも呼吸の時に吸い込んだりしないのかなと思いつつ、帰路につきました・・。 船も僕も何もかも、灰まみれで帰港・・。 風上で降灰なしの港にいた皆さん、 「あいた~!どこ行ったらそんなことになるのね~?」 ![]() ・・・大きいとピンボケで恥ずかしいので、小さく証拠写真だけ・・・ ▲
by geikai_diver
| 2010-02-05 23:53
| 錦江湾
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