いつもは、透明度が低く、少し潜ると緑色の闇に包まれる錦江湾。
冬、そんな錦江湾の姿が一変します。 この冬も、12月初旬ごろから、透明度がぐんと上がり、いつもは緑色の世界も、青く澄んで、すこぶる気持ちの良いダイビングができるようになりました。 普段通っているダイビングポイントも、広く見渡せて、いつも、こんな狭いところをうろうろしていたんだ・・。とか、ナビの目標にしている岩がやけに小さく見えたりして、新鮮な気分です。 ゲストの皆さんも、全員くまなく見渡せて、いつもこんなだったら、ガイドも楽だろうな・・。と思ったり・・。ガイドされる皆さんも、いつもよりリラックスして潜っていただけるはず・・。 とにかく、透明度が高いというのは、本当にいいなあと思いながら、日々潜っています。 そして・・。 春から秋にかけては、あまりに濁っていて、とてもゲストをお連れすることができない湾奥部のポイントのシーズンの始まりです。 錦江湾湾奥部は、ただでさえ潮の循環が悪いうえに、錦江湾に流れ込む淡水の40%を占める天降川をはじめ、大きな河川が集中して流れ込んでいることも、その透明度の低さの原因となっています。 冬、透明度が高いとはいえないものの、「いつもの錦江湾」くらいには見通せるようになり、冬には足しげく通うことになります。 湾奥部に面した桜島の北岸は、火山灰などが堆積した黒い泥底が広がっています。 種類こそ多くはないですが、そこは泥ハゼたちの楽園となっています。 中でも、今回ご紹介するハゴロモハゼ属の1種は、スター的な存在です。 でも・・、本当に手強いんです・・・。 とってもとっても神経質で、なっかなか寄らせてくれません。 もっと水温の高い時期だと、撮りやすいのでしょうが、透明度が悪くて何も見えません。 なので、神経質なこの時期に狙うしかないのです・・。 なんでも、和歌山で見つかった本種は、とっても寄れるとのこと・・。羨ましい・・。 三保の個体はいかがでしょうか? 40分かけて近付いてようやく撮れた彼ら。DCが、すでに警告音を発しています。 錦江湾のほかの魚達の例に漏れず、栄養たっぷり育った彼らは一回り大きく、色も濃厚で綺麗ですよ。 暗がりの中、目視で採餌する彼らの眼は、集光性を高めるためのものでしょうか、瞳の奥がライトを反射して、キラリと輝きます。 もっと近くで、ゆっくり見たいなあ・・・。 大型個体(♂?)は、鰭が大きくてさらに見ごたえありです。 ・・・さらに寄れません・・。
by geikai_diver
| 2010-01-23 23:55
| 錦江湾
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