時化の合間のサンゴの庭園 >>

サンゴ調査も終わったし、そろそろ魚をじっくりと・・

仕事を始めましたよーと周囲にアナウンスすると、一気にOHや修理の仕事がどどっと・・。

ありがたい事です。

しかし、これがなかなか思い通りにいきません。

減圧症の後遺症で、まず握力がなくなりました。左72kg、右69kgあり、リンゴジュースも楽勝だった握力も、今や30kg台になってしまいました・・。

車で山道を走っていて、「あ、ここ面白そうな川だなあ」なんて思うと、車にいつも積んでいるロープ一本あれば、4Lタンクを背負って、ハウジング2台をぶら下げて、50m程も垂直降下して川を楽しみ、登って帰ってきたことなんて、夢のまた夢・・。

塩噛みした、何年もOHなんてしたことないレギュも、さっさと分解して、ピカピカにOHして送り出して来たのに、とにかく力が足りなくて分解することができません。

手の指で、完全に動くのは両手の親指と人差し指だけ、両手の中指、薬指、小指は、ピクピクと痙攣して思うように動かせません。

仕事が全くはかどらず、昔馴染みの信頼するメカニックに作業を依頼したり・・。悲しいなあ・・。

自宅兼店をバリアフリーに建て替えたものの、店の片付けが全然進まず、春には事故前の、「ここはダイビングショップ?か、書店?か、工場?か、ん?」みたいな、変な店を復活させようと、毎日張り切って働いて・・も、少し動いては休み、少し動いてはリハビリ、少し動いては薬、少し動いては病院・・・。

とにかく全くはかどりません。時間ばかりが過ぎていきます。

なかなか、自分の身体が思うように動かないというのは、気分が滅入りますね。

焦ったらいけない。焦ったらいけない、少し前まではベッドから起き上がれなかったんだから・・と前向きに考えるのが難しく、以前の頑健な身体をなくしてしまった事を悔いたり、もっと頑張ってリハビリしなきゃと考えたり・・。
焦る心との闘いです。

今週はこんな状態で空回りし続けて、ようやく土曜日。

元海案内番頭、ミーコの休みを待って、海です!!
とにかく、頭がこんがらがった時は海に行くのが一番。
海岸で風に吹かれているだけで元気がモリモリ出てきます。

錦江湾に行きたかったのですが、これから風が出て来そうな気配に、諦めて、坊津、塩ヶ浦を目指しました。

途中、川辺で、大学時代の退官された恩師の家に寄ります。

僕のハイエースの気配に気付かれて、お仕事中だったようですが、家の入口の大きなヒトツバの木をくぐっていくと、すでに目の前に立っておられました。

とてもお元気そうな笑顔で迎えて下さいました。

そうです。僕はこの方に出会って、人生が変わり、この方に会えただけで故郷を遠く離れて鹿児島に来た甲斐があったと思う程の大恩師であり、鹿児島での父であり、魚類学のみならず人生の師なのです。

僕が海に潜り始めて、また元気になったことを、破顔して喜んで下さいました。もう少しで僕は、先生に抱きついて泣き出して しまいそうになりました。

先生は、退官後、奥様の実家であるこの家に移住され、畑で様々な野菜の栽培、二ホンミツバチの飼育、椎茸栽培、水稲の合鴨農法、果ては狩猟免許、猟銃免許まで取ってイノシシ猟と、鹿児島の田舎暮しを満喫されています。
事故後も時々、とれたての野菜やお米、イノシシ肉、その燻製、特製スープ等を持って、我が家にお見舞いに来てくださいました。

ああ、もう先生、大好きです。本当に男とはこうありたいという姿を、ずっと学生の頃の若造だった頃から今まで示し続けてくださいます。

色んな悩みは吹き飛び、先生と別れて海を目指します。運転をミーコに代わってもらい、後ろのベッドに横たわって、隠れて涙を流しました。

先生がいつまでもお元気でいらっしゃることを心から祈ります。


さーて、いよいよ海に到着です。北西の風ビュービューですが、ここはべた凪です。

「ごえもん丸のおいちゃんに頼んで、沖のL字トンネルまで連れて行ってもらって、ガッツリ潜ろうぜ!」海を前に、やる気だけは満々です。

「いや、まずは手前でゆっくり潜りましょうね。」とミーコ。
・・はい。分かりました。
沖はきっと流れているもんね・・。大潮だしね・・。深いし・・。

僕にはこんなストッパーが必要です。

先生に力をもらって、何だか元気百倍です・・が、機材はミーコが運んでくれます。

どこでも機材を担いでハウジングを2台持ってガンガン一人で潜っていたのに・・。

いやいやもうそんな事は考えないで前だけ向いて行こう!

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エントリーすると、さすがに岸際は濁っていますが、少し沖に出れば、透明度もなかなかのものです。

この風が吹いた時の名物、宇宙船のようなカブトクラゲやウリクラゲ、オビクラゲなどのクラゲや、浮遊性のホヤの仲間がいっぱいです。

浮遊生物マニアが見たら、大喜びするような中層の下、ゴロタ石の海底は、ウミアザミやウミキノコ、カタトサカ等のソフトコーラルで覆われています。

複雑な形、複雑な色彩、青い美しい瞳の、若いシマウミスズメが、恥ずかしそうに、先導してくれます。
君はどうしてそんなに芸術的な姿、形をしているんだい?
どんな必要性があったんだい?
ソフトコーラルの森を、進んで行きます。

その中で、肩身が狭そうなハナヤサイサンゴが・・。

実はこの海底の近くの岩礁には、一面に多様なイシサンゴ類の群集があったのですが、10年程前からのオニヒトデの大発生で、ほとんど食べつくされてしまいました。

その死んだ骨格さえも、ウミアザミたちに飲み込まれ、再びイシサンゴ類が加入しようとしても、付着できる基盤がない。そんな状況です。

元々ここは、ソフトコーラルが優占する、ソフトコーラルの楽園ですが、それでもイシサンゴ類群集がなくなると、海底の環境の多様性がなくなりました。

イシサンゴ類群集はもとより、そこでしか見られない生き物たちが姿を消してしまうのは、悲しい事です・・。

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ソフトコーラルたちにも闘いがあります。この岩のてっぺんにあるカタトサカの仲間の周囲には、他のソフトコーラルが付いていないところが輪のようにあります。

その外側はウミアザミがぎっしり・・。

この輪は、カタトサカの触手の届く範囲で、ウミアザミはこの結界から内側には入ることができないのです。

カタトサカの作った狭い岩盤の上には、ピンクの扇のような尾鰭をしたイシヨウジが2匹。春になれば、繁殖のペアになるのでしょうか。

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沖に出て行くと、ソフトコーラルの被度がぐんと下がります。

光が少なく、共生藻類が光合成できないのですね。ダラダラとしたゴロタ石の海底が続きます。

そんなところに、むき出しのウツボが・・。小さいので、近付いて写真を撮りました。

大きいのもいましたが、刺激するのはやめておきましょう。
岩穴にいるウツボは、見た目は怖いですが安全な魚ですが、このように平らな所にむき出しのウツボはちょっと危険ですよ・・。

以前、広い砂地をガイド中、何もない砂地にいる大きなウツボにちょっかいを出すと、なんとこちらに向かってくるではありませんか。

うおっと、身をかわすと、なんと大事な股間にがぶりと噛みつかれました。そして離しません。股間は死角です。僕には見えません。でも、ガッツリ噛まれている感触は分かります。

なーんてこった!と、振り払おうと暴れる僕と、噛みついて離さないウツボ・・。しばし、闘いは続き、ウツボは去って行きました・・。

ああ、分厚いスーツを着ていて良かった。ビーバーテールも付いているしね。あー良かった。大事な所を大怪我するところだったぜ・・。

一安心して、お客様方を振り返ると、皆さん大爆笑で、盛大にバブルが海面に向かって立ち上っています。

あらあらと、皆さんの残圧を見ると、あらあらかなり減っているではありませんか。もっと沖の生き物をお見せしたかったのに・・。

その後、クマドリカエルアンコウや、ベンケイハゼsp.、ニラミギンポの卵保護に、ミヤケテグリの求愛行動、タレクチウミタケハゼの卵保護、ロウソクギンポの可愛らしい求愛行動・・・・他、たくさんの物をガイドしたのに、上がって来てからも、ログ付けの時も、

「出羽さんとウツボの闘いが一番面白かったよね!」
「股間が無事でよかったね!」

と、ちーっともガイド冥利に尽きない話に終始して、何だかなーだったのです・・。

皆さん、むき出しのウツボには注意してくださいね。

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沖の大きな瀬に到着です。

見上げるとサラシが美しいです。綺麗な写真は撮れませんでしたが、キビナゴの群れが、何度も行き交います。
瀬のまわりにたくさんのプランクトンが集まっているのでしょう。パクパクと皆何かを食べています。

キビナゴは、英名で、シルバー・ストライプと言いますが、言い得て妙ですね。体側中心のメッキしたような、シルバーの縦のストライプが美しいです。

このストライプは鱗が剥がれても消えません。
体側の肌にくっきりと貼られたような皮膚の模様なのです。
だから、鹿児島名物、キビナゴの刺身はあんなに美しいのですね。

透明度の良い青い海に、キラキラと輝くキビナゴの群れ。とても美しくて、心癒されます。

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ミーコは何やら、下の方でクマノミと戦ったり、穴を覗き込んだりしていますが、僕は浅いところで。

今回の忘れ物は、ダイコン・・。毎回忘れ物を欠かしません。

しかし、ミーコのダイコンを付けさせられ、浅いところで、無減圧潜水です・・。俺も下に行きたいぞ!


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この瀬の海中にはたくさんの亀裂や、穴がたっくさんあります。
これを一つ一つ覗いて行くと、そりゃ楽しくて楽しくて!

ミヤケテグリのメスがおちょぼ口で、何やらつつきながら、ホバークラフトのような動きで行き来しています。可愛いなー!めちゃくちゃ可愛い!

ムラサキウニの下にはメシマウバウオ。一見可愛いですが、よく見ると、何やら悪そうな顔をしています。そう。この魚は、他の魚の卵が大好き。他の様々な魚の雄が一生懸命守っている卵を、隙を狙っては食べる卵食魚なのです。むむむ。

視線の先を見てみると、タテジマヘビギンポが産卵の真っ最中。オスは横縞を出して「チェックへビギンポ」になっています。これが婚姻色なのですね。

一回り小さなメスはお腹が卵ではち切れそう。岩の表面の小さな海藻に卵を一粒ずつ産み付けていきます。そして、後ろに控えていたオスがさっと精子をかけます。

ん?んん~?あれ、卵が見えない・・。

老眼がきているのは分かっていましたが、水中に入ると小さなものも見えたのでああ大丈夫と思って安心していたのに、タテジマヘビギンポの卵が見えなくなっているではありませんか!ショックです。

仮にも一時はこの類の繁殖行動を追いかけた自負があります。もう一度、もう一度・・・。
見えません。ピントが合いません。ダメです。・・悲しい~!

うねりの中、タワシウニの棘と僕の顎の髭を対決させながら、何度も隙間に顔を突っ込んで覗き込みましたが、見えません。そのうち大きなうねりで首をグキッとやられそうになり、諦めました。

・・遠近両用レンズ、高くてカッコ悪いけど、買おうっと。

けれど、このタテジマヘビギンポの美しさよ!紅というのはこの色だと言わんばかりの鮮やかな赤い縞模様。金色の縁取りの大きく可愛い瞳、繊細で透明で、時に虹色に輝く鰭の鰭条・・。

そりゃ、普通種で、そこら中にごまんといる魚ですが、本当に美しいですね。

卵を産み付けるのに夢中のメスのまわりで、スニーカーを警戒して飛び回るオスが、薄紫色のワモンクラベラの一群の上に乗っかった時のフォトジェニックな美しさ。

こりゃ、マクロレンズを持ってくるべきだったなあと、サンゴ調査から何となくずっとフィッシュアイばかり持って潜っている事に、少し反省・・。

お次は、ニラミギンポの黄化個体。ひらりひらりと舞うように、隙間の空間を泳ぎます。可愛いなあー!

すると、左から普通の色の黒い身体に、黄色の尾が美しい個体が、ここは俺んちだぞーと怒りに燃えてやってきました。

お互いの身体に縞模様が、シグナルのように現れたり消えたり。不思議だなあー。そんなにすぐに体色を変えられるなんて。そして、なんて可愛いんだ!

少し深い穴には、クリアクリーナーシュリンプが、ホバリングして、「お客さん」を待っています。

ちょっと冷たいけれど、グローブを脱いで、素手をそーっと穴に入れます。すると3匹が一度に手に乗ってくれました。指の毛やら、爪の甘皮なんかを引っ張っています。
ここで気付てしまいました・・。

昔は、彼らが手に乗ると、その細い細い脚の爪が皮膚をホールドする感じや、もちろん毛を引っ張られる感じが、チクチクとくすぐったく感じたのに、今の僕の手は、もう彼らが手に乗ってくれても、それを感じる感覚が無くなってしまったのです・・。

ちょっと悲しくなって、穴から手を抜いて、グローブをはめました。彼らは、ヘリコプターのようにふわりと浮かんで、穴の奥の闇に消えていきます。

うん、そういう事もあるけど、クリアクリーナーシュリンプは、妖精のように美しかったからいいじゃない!透明な体がとても美しかったよ。ありがとう!

少し沖まで来ると、大きなトックリガンガゼモドキが現れます。そして一つ一つ覗いて行くと・・・。

いましたいました。マジマクロイシモチ。あれ?名前が変わったんでしたっけ?本村先生。

昔、この黒い小さなテンジクダイをお客様にお見せする時に「マジ真っ黒イシモチ」って冗談で縦書きスレートに書いたら。
そのお客様、ご自身のブログに「マジで真っ黒なイシモチだから、マジマクロイシモチって名前が付けられたそうです・・。」なんて書かれていて、慌ててメールして訂正して頂いた事を思い出します。冗談ですってば!

ミーコを呼んで、この見にくい魚を教えようと指さすと、うねりでトックリガンガゼモドキの棘に指が触れてしまいました。
すると、トックリガンガゼモドキは、太い棘(刺さらなくて無毒)をサーッと寝かせて、細い棘(鋭く有毒)を立てて、警戒態勢に。

そしたらなんと、マジマクロイシモチが一匹、太い棘にはさまれて捕まっているではありませんか。ああ、どこの世界にもどんくさいやつがいるんだな。

おかげで、実は上から見る真っ黒な姿ではなく、横から見るメタリックの美しい飴色の姿をじっくり眺めさせて頂きました。大きな目が可愛いなー。

ゆっくり眺めた後、助けてやろうと、トックリガンガゼモドキ棘を動かそうとすると、逆に棘をサーッとこちらに倒してきて、マジマクロイシモチ君は、4本の棘で完全にホールドされてしまいました・・。

うん、もうトックリガンガゼモドキが普段の状態になるまでそっとしておいてあげよう。

黄色のコケギンポが、ガオーと口を開けます。先日見た長島の個体と比べるとずいぶん小さいですが、なかなかの迫力です。
頬の縁取りのあるメタリックの点が綺麗だなー。

下を見ると、ミーコが残圧30のサインを出しています。
いけない!今日は、早く帰らないといけないんだった!
慌てて、陸を目指します。

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再び、ソフトコーラルに覆われた平坦な浅瀬の海底へ。

大きなイシガキフグが「俺は見つかってない」と自分に言い聞かせながら、でも「見つかっているかもしれない」と不安に揺れた目をしながら岩の窪みにいます。

フィッシュアイレンズで目一杯近付いて、シャッターを切ると、「見つかったー!」って感じで、身体をブルンブルン震わせて逃げていきました。

写真では分かりませんが、イシガキフグの瞳の輝きは、本当に美しいですね。それにしても、逃げていく姿は可愛らしかったなあー。


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空に雲が立ち込めて暗くなってきた海中に、緑の蛍光色のショウガサンゴを見つけました。枝の間には、薄桃色をしたコバンハゼが・・。

君たちは成長したら、どんな模様を体の奥から出してくるのだろう?こんなに小さかったら、種類も分からないよ。

ショウガサンゴのまわりにはウミアザミやカタトサカが、ぎっしり取り囲んでいます。カタトサカのような防御能力はショウガサンゴには無いようです。
そのうち、ソフトコーラルの茂みに取り込まれてしまうのでしょうか。


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海岸近くの浅瀬まで戻って来て、すぐに上がるのはもったいないし、浜の前は濁っているから、ちょっと離れた岩場に遠回りして、ハナガタサンゴにご挨拶。

さすがのオニヒトデもハナガタサンゴは好きでないのか、それともハナガタサンゴの防御能力が優れているのか、オニヒトデの惨禍にやられてしまった坊津の海にもたくさんの大きな群体が残っています。

触ってみると、ぐにゃっとした軟体部の奥に棘のたくさんある骨格の感触がグローブ越しにも伝わります。
この軟体部はいかにも強そうだもんな・・。刺胞も毒も、たっぷり入っていますって感じ。

昔はグローブ無しで何でも触ってみるのが主義だった僕も、今の皮膚が弱くなった素手ではちょっと触りたくないもんな・・。

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最後に、ここにたくさんいる、カタトサカを食べる大きなウミウサギのカップル?

鹿児島に始めて来て、坊津の海に潜った時に、この黒い外套膜をめくってみると、純白の陶器のような美しい貝殻が現れたのには、とても感動したなあ・・。
今もですけどね。
真っ黒に見えるけど、よく見ると夜空の銀河のような模様も、とっても素敵です。

そして、エキジット。

昔は誰よりも早くフィンを脱いで、一緒に潜った仲間がフィンを脱ぐのを助けてあげたものだけど・・。

波打ち際で、よたよたしていると、ミーコがやってきて、さくっさくっとフィンを脱がせてくれました。

なんかプライドが・・。

いやいや、仕方ないよ・・。初めての復帰ダイビングの時は、もっとずっと大変だったんだから。

陸に上がると、海中が暗い筈です。山影まで回り込んだ風が吹く中、小雨が降っています。

これから、もっと上手く潜れるようになるに決まってる。

そういえば、46時中僕を苦しめる痛みを、今日のダイビングでは、少し忘れていたかもしれない。

減圧症でめちゃくちゃにやられた脊髄の反射が亢進し、足の筋肉が硬直して起こる絞扼痛も、水中で中性浮力をとって完全脱力することを何度もやれば、この脱力感を一度リセットされてしまった脊髄に思い出させてやれば、無くなるかもしれない・・。

脳が勝手に作り出している、火鉢に両足を突っ込んでいるような灼熱痛も、海水で冷やされて和らいでいる状態をまた脳に教えてやれば、無くなるかもしれない・・。

そう。今この寒い時期に、次から次へとやっているダイビングは、減圧症の後遺症からのリハビリの意味のダイビングでもあるのです。

もちろん、僕の勝手な考えだけれども、実際に状態が良くなってきているのだから、間違いない。

25年前、5年生存率0%と言われた末期癌で瀕死の状態から、僕は海に潜って癒されて、復活したのだから。

今回も、海に潜って癒されて、復活するんだ。

海は僕を癒し、助けてくれるんだ・・。

僕は、海の力を、強く強く感じます。


おっと!ミーコごめんよー!
完全に時間オーバーです。

帰ってダイコン見たら分かると思うけど・・、今日の潜水時間は121分です・・(もちろん10Lタンク1本です💧)。

ごめんね。次はミーコがダイコン持って時間の管理をしてね。

ミーコの大事な飲み会の出席者の皆様。悪いのは僕です。
本当にごめんなさい。
ミーコ、本当にごめんね。

海の中があまりにも楽しすぎて、時間を忘れてしまいました・・。

一路鹿児島市内へ向けて、急いで車を走らせます。

いやー、本当に、海は最高ですね・・。

もっと、もっと、もっと海の中にいたい。心の中から、湧き上がる気持ちを押さえる事が出来ません・・。

また早く潜りたいー!!



by geikai_diver | 2018-02-04 02:10 | 坊津
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